天狗村奇談(6) その三 権堂さんの宴②

「お、おま*こです…」
母は羞恥に震える声をやっとのことで絞り出した。それは、何度聞いてもぼくにとって衝撃的な言葉だった。堪らなく羞恥心を掻きむしられるのに、もっと聞きたいような妖しい響きを含んた母の声。ぼくのなかの清楚な母の像にひびが入ったような気がするのに、その清楚さと嫌らしい言葉の対比が刺激的にも感じられるのはなぜだろう…。

「正一はどこから産まれてきた?」
「お、おま*こからです…」
「そうか、この穴から産まれてきたのだな」
「は、はい…そうです」
「もう一度言ってみろ」
「正一は、私のおま*こから産まれてきました」

「ふふっ、聞いたか健次」
母に執拗に恥ずかしい言葉を言わせてから、権堂さんは健ちゃんに振り向いた。
「うん。何て下品なことをいうおばさんなんだろうね、お父さん」
「まったくな…さあ健次、おまえも正一の産まれてきた穴をいじくってやりなさい。正一にとってはその方が、自分が殴られるより辛いことなんだぞ」

「うん、わかるよ。だってこいつ、泣きそうな顔をしてるもん」
「よしよし、それじゃあ存分に仕返ししてやんなさい」
「うん。おい正一、よく見てろよ」
 ぼくは、人を小馬鹿にした健ちゃんが悔しくて堪らなかった。キッ、と睨みつけたが、健ちゃんはさらに喜ぶばかりだった。

 健ちゃんは権堂さんと入れ替わり、母の尻の前に座り込んだ。母の恥ずかしい四文字に刺激されたのか、健ちゃんの目も異様に輝いていた。

「ううっ…」
と、またも母が呻き上げた。健ちゃんが、母の肉穴に乱暴に指を突き刺したのだ。
「ほら、正一、よく見ろよ…ほらっ、どうだ」
健ちゃんはぼくに見せつけながら、肉穴をぐりぐりと掻き回した。

「うっ…くう…」
 必死に抑えようとしていたが、それでもときおり母の喉からは呻き声が漏れた。その切ない響きが、堪らなくぼくの胸を締めつけてくる。

 健ちゃんはもっと母を呻かせたいらしく、掻き回しながらずぶっ、ずぶっ、と何度も乱暴に指を出し入れした。そのたびに母の尻はくなくなと揺れ動き、呻き声もしだいに大きくなっていった。

「どうだ正一、どうだ。お母さんをぼくに取られて悔しいだろう。ほらっ、もっと怒れ、もっと悔しがれ、ははっ、ははははっ」
 得意げな健ちゃんの顔があまりに悔しくて、ぼくは腸 が煮えくり返るような怒りを覚えていた。そう、槍でもあったら、突き殺してやりたいくらいだった。

「ははっ、正一が本気で怒ってらあ」
怒りで目の前が真っ白になり、ぼくは健ちゃんに飛びかかる寸前だった。
そのとき、母がよじる顔を上げ、こちらを振り返った。
「正一、大丈夫よ。お母さんは平気だから…だから我慢して。ねっ、正一…」

 かすれた声で、諭すように母は言った。母のすべやかな頬は真っ赤に染まり、目は潤んでいた。今にも泣き出してしまいそうなのに、母はぼくに向かって必死に微笑えもうとさえしていた。

「お母さん…」
 胸を詰まらせながら、ぼくは思わず母に呼びかけた。母は(いいわね)というように頷いて見せた。
「お母さん…だってさ、甘ったれてやがるの」
 健ちゃんが、ぼくの口まねをして笑い物にしようとしたが、ぼくはかろうじて自分を抑えた。母はぼくのために死ぬ思いで堪えているのだ。母の心を無駄にすることはできなかった。

ようやく指を引き抜いた健ちゃんの顔には、思いを遂げたような表情が浮かんでいた。
「どうだ健次、少しは気が晴れたか?」
「うん、すーっとしたよ」
「よし、あとはわしが引き受けよう。健次、おまえは正一と一緒に見ているがいい」

 権堂さんは、再び健ちゃんと体を入れ替えた。健ちゃんはぼくの隣りに座り、得意げにニヤーッと笑って見せたが、ぼくはもう相手にしなかった。驚いたことに権堂さんは、母の肉ひだに顔を近づけると、口を開けてしゃぶりついたのである。

「あっ」
 ぼくの体に衝撃が走った。信じられない光景だった。権堂さんは肉ひだにぴったりと唇をかぶせ、チューチューと音を立てて吸ったのだ。それから赤い舌でベロベロと粘膜を舐め始めた。
「ひいっ…あああ…」
 おぞましそうに顔を歪め、悲鳴と喘ぎ声を漏らしながら、母の体ががくがくと震え出した。たわわな乳房も、ぷるぷると重そうに揺れ動いた。

 権堂さんは、粘膜をすくい取るかのように舐め上げている。母の股間は、たちまち唾液でぬるぬるになっていった。
「どうして…そんなことするの」
健ちゃんが、不思議そうな顔で尋ねた。
「それはな、わしのものを入れやすくするためだよ」

 答えた権堂さんが立ち上がり、やおら浴衣を脱いだのを見て、ぼくはまたも驚いた。鶴のように痩せ、座っているときは小柄に見えた権堂さんが、立ち上がって褌一枚になると背は高く、筋骨は細いながらも隆々とたくましかった。

権堂さんが褌を外した。股間には、てらてらと黒光りする肉棒が、にょきりと突き立っている。息を飲むほど太く立派だった。
「さあ健次、今度はわしが、これを使っておまえの仕返しをしてやるからな」
権堂さんはそう言ってから、腰を両手でがっしりと掴みしめた。

「あっ」
 怯えたように声を上げた母の尻を、権堂さんはグイッと引き寄せ、膝を屈めて高さを合わせながら肉穴に先端を近付けていった。
「ひいいっ…」
 母の、断末魔のような悲鳴があたりに響いた。肉棒が突き刺さったのだ。唾液でぬるぬるになっていた肉穴が肉棒の形にヌメッ、と押し広がり、砲身をズブズブと飲み込んでいく。

「おう、よく締まる、堪らんぞこれは」
権堂さんは歓喜にも似た声を上げ、ずんっ、と一気に肉棒を押し込んだ。
「健次、前に回ってこの女がどんな顔をしているか見てやるといい」

「うん、おまえもこいよ」
 健ちゃんがぼくの腕を掴み、強引に立ち上がらせた。嫌だったが、ぼくは四つん這いの母の顔の前に移動し、健ちゃんと並んで座らされた。

「ああっ…」
母は悲鳴を上げ、慌てて俯いたが、
「下を向くな、健次達に顔を見せるんだ!」
 権堂さんに怒鳴られ母は仕方なく顔を上げたが、ぼくと目が合うと堪りかねたように頬をキューッ、と引きつらせた。

「もっと近づこうぜ」
 健ちゃんが母ににじり寄った。ぼくもそうするしかなかった。母の顔に息がかかるほどそばまで近寄った。権堂さんが母の腰を掴みしめ、尻をしっかりと固定しながら、グイッ、グイッと肉棒を突き上げ始めた。

「あっ…あうっ、あっ…」
 カッと目を見開いた母の顔が、権堂さんの力強い動きに合わせて体ごと前に押し出されてくる。そのたびに母の熱い吐息が、ぼくや健ちゃんに吹きかけられた。

 母の目は大きく見開かれたままで、眉毛がきゅっと吊り上がり、眉間には深い立て皺が刻まれている。朱色の唇がワナワナと震えていた。
 しきりにぼくの視線を避けようとしていたが、これほど近づいていてはそれも無理だった。今にも叫び出しそうな母の顔を、ぼくは見続けるしかなかった。

腰を突き上げながら権堂さんは、母の背中から両腕をまわして両の乳房をすくい取った。
「ひいっ…」
 母はビクン、と体を震わせた。眉毛がさらに吊り上がり、額の立皺はいっそう深くなった。権堂さんの手で揉まれ始めた乳房が、弾力と柔らかさを交互に見せながらゴム鞠のようにひしゃげ、歪んでいく。搾るように揉まれて痛いのだろう。母は乳房がつぶれるたびに大きく口元を引きつらせた。

「やーい、おまえのお母さん、ぼくのお父さんにおっぱいを揉まれてやがる」
 健ちゃんが、ぼくの耳元で笑った。カーッと体が熱くなったが、ぼくは歯を食い縛って堪えた。やがて、権堂さんの腰の動きは、乱暴なものになっていった。下腹部が母の尻にバシッ、バシッと音を立てて激しく打ちつけられ、そのたびに母の尻はブルッ、ブルッと波打った。

「あっ…ああああ…」
 とうとう母も、首をうち振って悶え始めた。すべやかな額や首筋には、汗に濡れた髪がぐっしょりと絡みついている。権堂さんも額に汗の玉を光らせている。ハアハアと息も荒い。それでも権堂さんは、
「おうっ、おうっ」
 と呻きながら、激しく腰を突き立てていく。

あまりの激しさに母が壊されてしまう、と思ったときだ。
「おううっ…」
権堂さんが大きく呻き上げた。
「くっ、くうううう」
気持ちよさそうに顔をほころばせ、呻き続けながら、権堂さんはなおも腰を動かした。
(ああっ、権堂さんは、巡査長や町田先生のときと同じように、白い液体をお母さんの体の中に注ぎ込んでいるんだ)
と、ぼくは思った。母が穢されていく悔しさと悲しさが、強烈に込み上げてきた。

「あああっ…」
 ついに母も堪えきれなくなったらしく、ひときわ高く喘ぎ上げた。その顔が、それ以上ないほどに歪み上がっていた。

 権堂さんは、そのまま痙攣したように背中をのけ反らせていたが、やがて満足した表情で乳房を離し、肉棒をズルッ、と引き抜いた。その肉棒の先端から、白い液が糸を引くように垂れ落ちている。母は、力尽きたように床に崩れ落ちた。

「健次、敵はとってやったぞ」
 母から離れ、元の位置に戻った権堂さんは、素っ裸のまま旨そうに酒を飲みながら健ちゃんに言った。健ちゃんはうん、うんと頷きながら、
「正一、あそこがどうなってるか見ようぜ」
ぼくの腕を掴んで立ち上がった。

二人して母の尻の方に回り、屈み込んだ。
盛り上がった母の尻は汗にまみれ、照り輝いていた。
両足は大きく開いたままで、肉ひだはだらしなく左右にめくれていた。
ぽっかり開いた穴から、白い液がドロドロと滴っている。無惨な光景だった。

 しかし、なぜかぼくは、こんなに姿になってまでぼくを守ろうとしてくれた母の心が嬉しかった。そして、嬉しさを覚える自分に、強い罪悪感も込み上げてくるのだった。

空一面が、夕焼けで燃えているようだった。
帰り遅れたらしい一羽の鴉が西に向かって、鳴きながら飛んでいくのが見える。
神社から聞こえてくる祭囃子の音も、かなり息が合ってきたようだ。

 もう、家に帰してもらえると思っていたぼくは、後ろを振り返ってギョッ、とした。ぼくたちから二三歩離れたところで、安二郎とさらに二人の使用人が、よろよろと体を起こしかける母を、凄い目で睨みながら立っていたのだ。

 襦袢には、それぞれ「辰」「良」という名前が染め抜かれている。安二郎と同じようにそれぞれ辰蔵とか良三とかという名前なのだろう。
権堂さんも気づいて振り返り、彼らを見てニッと笑った。

「お前達も健次の敵を取りたいというのか」
「はい、旦那様。私らもぼっちゃんが怪我をさせられて悔しくて堪りません」
安二郎が代表して答えた。
「いいだろう、やるがいい。そうだな…それなら、三人でいっぺんにやってやれ」
「はい、おっしゃる通りに…」
母のまわりを男達が取り囲み、すぐに着ているものを脱ぎ始めた。

 どうすることもできず、身震いしながら見上げている母が、まるでライオンに囲まれ、いまにも食い殺されそうなウサギのように見えた。
 三人が互いに目配せしながら褌を外した。肉棒が三本、ひくひくしながらそそり立っている。ぼくは、本当に母が食い殺されてしまいそうな恐怖を覚えた。

「健次、こいつは見物だぞ」
権堂さんが杯を傾けながら、健ちゃんに声をかけた。
「うん」
 健ちゃんは目を輝かせている。今度はいったい何が始まるのかと、胸を弾ませているのだ。そんな健ちゃんが、ぼくはつくづく憎らしかった。

「立たせろ」
 安二郎が指図した。達蔵と良平が母の腕を掴んで立ち上がらせると、代わりに安二郎が仰向けに横たわった。安二郎の肉棒がビンと宙に尽き出している。二人は母にその安二郎の体を跨がせると、無理矢理に母をしゃがませていった。

「あっ、ああ…」
 母は喘ぎながら膝を突いた。そそり立っている肉棒に向かって、母の尻がグイグイと下ろされていく。
「ああっ…!」
 母の顔が大きく歪み上がった。膝を曲げてしゃがみ込んだ母の肉穴を安二郎の肉棒が受け止め、グサッ、と突き上げたのだ。

 権堂さんの精液でぬるぬるになっていた肉穴は、いとも簡単に王冠部を受け入れ、そのままズブズブと根元まで呑み込んでいった。

 安二郎が気持ち良さそうにおうっ、と呻き上げながら目配せすると、あらかじめ打ち合わせをしたように息の合った動きで、達蔵が母の背後に回り、良平が母の顔の前に立った。
達蔵も安二郎の足を跨ぎ、膝を突きながら母の背に覆い被さっていった。

「あ…」
 尻をくいっ、と持ち上げられ、母が喘いだ。結合部はおろか、お尻の穴までが丸見えになっている。
「ああっ」
 と、さらに母が喘いだ。辰蔵が母のお尻に指をそえ、こねこねと揉み立て始めたのである。

「ひ、ひいっ…」
 母は、首を振りたくって悶え上げた。こね回される菊皺が嫌らしくよじれ上がっている。と、辰蔵はいきなり菊皺に指を突っ込み、今度はグリグリと内部を掻き回すように指を動かし始めた。

「うっ、くううっ…」
 母はおぞましげに呻き、これ以上ないほど顔を歪めているが、達蔵はかまわずに指を動かしている。母が呻くたびに、肉棒をくわえこんだ肉ひだがヒクヒクと収縮した。

「もう、いいようです」
 そう言って達蔵が指を引き抜くと、さつきまできつくすぼまっていたお尻の穴が、何だかとろんとして見えた。
「よし、ぶち込んでやれ」
安二郎が号令し、達蔵は肉棒を掴んでお尻の穴にあてがった。

「ひいいーっ」
 引き裂かれるような母の悲鳴だった。ギシッ、と菊皺を突き破った肉棒が母の体内深く埋没していった。いくら揉みほぐされていても、相当な痛みに違いない。

 ぼくは瞬きもせずに見つめていた。目の前でぼくの大事な母が、肉穴とお尻の穴に同時に肉棒を突き立てられている。めいっぱい押し広げられた二つの穴はキシキシと軋んでいるかのようだった。ぼくは、あまりにも酷すぎると思った。

(どうして…どうしてお母さんがこんな目に合わなくちゃいけないんだ…)
 胸が張り裂けるような思いで権堂さんを見ると、権堂さんはぼくに向かってにいーっ、と笑って見せた。

「良平、今度はお前だ」
 安二郎が指示した。良平は安二郎の顔を跨いで立っていたが、頷くと母の顔を両手で押さえ、グイッと引き寄せて肉棒を母の口元に突きつけた。

「あむっ」
 と呻き声を上げた母の唇に、良平は肉棒をグリグリと押しつけていく。母は堪らずに口を大きく開き、その口の中に良平がズブズブと肉棒を押し込んだ。
「ぐうっ…」
と母の喉が鳴った。母の美貌が良平の陰毛の中に埋もれていた。

 振り向くと、権堂さんが愉快そうに目を細めている。健ちゃんも、鼻の頭に汗の玉を溜めながら食い入るように見つめていた。三人は、互いに目配せしながら腰を動かし始めた。

最初はゆっくりした動きだった。安二郎が腰を突き上げ、引き抜くを待って、今度は達蔵がお尻の穴に突き上げる。達蔵が終わると良平が口の中に、というふうに一定のリズムで母の体に抽送を加えていくのだ。

「あうっ…あおっ…」
 肉棒の出入りする母の喉から、くぐもった呻き声が漏れている。ぼくにはそれが、まるで地の底から響いてくる声のように聞こえた。
母の肉穴も、お尻の穴も、めいっぱい広がりきって境目がなくなっていた。

出入りするたびに肉棒が擦れ合い、境目が今にもプチッ、と切れてしまいそうだ。
 良平は母の顔をしっかりと押さえつけ、口の中に深々と肉棒を挿入している。舐めさせるとか、しゃぶらせるなどという生やさしいものではない。喉の奥に肉棒をドスドスとぶつけているのだ。

 良平が腰を引くたびに、苦しそうに歪んだ母の顔が見えた。呼吸できないらしく、ズルッ、と肉棒が抜けるたびに必死に息を吸い込んでいる。
「うはは…どうだ健次、すごいだろう」
権堂さんが杯を傾けながら、高らかに笑った。

「うん、すっ、すごいや!」
 健ちゃんも嬉しそうに声を上げ、それからぼくの顔の顔を覗きこんだが、ぼくが反応しないのがおもしろくなかったらしい。
「ねえ、お父さん、ねえ、もっと激しくやらせてよ」
と権堂さんの肩を揺すった。

「おい、聞こえたか、もっと激しくやってやれ。正一が泣き出すくらいにな」
「はい、旦那様」
ゆっくりしたリズムが崩れ、三人はそれぞれ勝手に、力まかせに肉棒を突き上げ始めた。

もう、粘膜の擦れる音ばかりで、呻き声さえ聞こえなかった。
 三人は、母を人間扱いしていなかった。まるで、マネキン人形をよってたかって叩き壊そうとしているかのようだ。乳房は絡みついた何本もの手で揉まれ、食い込んだ爪跡からはうっすらと血が滲んでいる。ぼくはもう、見ていられなかった。

 どのくらい続いたのだろうか。やがて三人は恍惚の表情となり、つぎつぎに歓喜の呻き声を噴き上げていった。母の体内に精液の流れ込む音が聞こえてくるようだった。

 ようやく射精を終えた達蔵と良平が次々に肉棒を引き抜いていった。安二郎は引き抜く代わりに、起きあがりながら母の体を突き飛ばした。
 両足を広げたまま床の転がった母の肉穴とお尻の穴からぴゅっ、ぴゅっ、と白濁が噴きこぼれている。口からもドロドロとしたたっている。何という無惨な母の姿だろう。

「お母さん!」
ぼくは叫び、母に駆け寄ろうとした。だが、そのぼくの肩を権堂さんが掴んだ。
「まだ終わってないぞ、正一」
「ええっ…だって、もう…」
泣きそうになたぼくの顔を、権堂さんが冷ややかに見下ろしてきた。

神社の境内からは、あいかわらず祭囃子の練習の音が聞こえていた。
空が急速に暗くなろうとしている。
 ほとんど意識を失っている母が、安二郎達に体を縄で縛られ、庭の柿の木に吊されてしまうのをぼくは呆然と見つめていた。

 西の空に夕焼けが最後の輝きを放っている。山々が美しいほどに紅く染まっていた。そんな光景のなかに、体中に精液をしたたらせた母が揺れ動いていた。

 母の体も、夕焼けを浴びて紅く染まっている。がっくりと首を落とし、目を閉じている母は、まるで首を吊った死人のように見えた。

「どうだ健次、これですっかり満足したろう」
「うん。胸がすーっとしたよ、お父さん」
「よしよし、しかし、おまえのおかげでわしもいい思いをしたわい」

 柿の木に吊された母を、まるで一幅の名画を鑑賞するかのように見上げながら談笑する権堂さんと健ちゃんを、ぼくはぼんやりと眺めていた。

すべてが夢のような気がしていた。
 はっと気がつくとぼくは家にいて、母は何事もなく夕食を作っているのではないだろうか…。何度もそう思った。しかし、いつまで待っても場面は変わらなかった。

 ふとぼくは、こんなことが平気でできる権堂さんは、本当は人間ではないのではないか、もしかしたら天狗ではないのだろうかと思った。
恐る恐る目をやると、権堂さんの目が夕焼けを映したように紅く鋭く光っていた。

 ようやく許されたぼくと母が、権堂さんの屋敷を後にしたのはあたりが真っ暗になってからだった。
星明かりの下で、家に戻る道のりは本当に遠かった。
 健ちゃんが穫った魚をよこせと言ったとき、なぜ素直に従わなかったのだろうと、ぼくは後悔の念でいっぱいだった。素直に従ってさえいれば、母がこんな酷い目にあうことはなかったのだ。

「正一、お父さんにもお婆ちゃんにも、絶対に言わないでね…お願い…」
かすれた声で何度もくりかえす母が哀れだった。
見上げると、夜空に満天の星が輝いている。
 手を伸ばせば掴めるほどにキラキラと輝き、とぼとぼと歩くぼくたちを、いつまでも照らし続けていた。

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